習い事

各習い事のメリット・デメリット〜音楽編〜

文化系習い事の中でも、メジャーかつ花形的存在な音楽系。

お子さんの性別に関わらず「ピアノが弾けるようになってほしい!」と願う親御さんは多いのではないでしょうか。

…でも音楽って気軽には始められないから悩むんだよね…。

音楽は楽器が必要なことがほとんどなので、そういった声をよく聞きます。

そこで今回は、元中学校音楽教諭の私

音楽系の習い事のメリット・デメリットについて解説しちゃいます!

 

 ’18 ap bank fes にて。

 

音楽って本当に素晴らしいです。
ぜひ多くの子に習って欲しいです。

…でも、そこにつきまとう現実問題も知っておいていただきたい。

今回は先にデメリットを取り上げていますが、ぜひメリットまで読んでいただけるとうれしいです。

桜彩
桜彩
専門分野なので少し長めの記事になりました。すみません。汗

 

音楽系習い事のメリット・デメリット

音楽を習うことのデメリット

では、まずはマイナスなお話から。

桜彩ピアノ小1

音楽を習うにはデメリット要素が少しあります。

「かっこいいから!」という理由だけで安易に始めると、後々「えー!!」となってしまうので、今回は先にデメリットをお伝えいたします。

【音楽系習い事のデメリット】

・楽器どうする問題

・騒音問題

おそらく「ピアノを習わせようかな〜」と思ったことがある方ならば、よぎったことのあるデメリットかと思います。

まずは「楽器どうする問題」

歌以外の音楽は楽器が必須です。
楽器は安価なもので10万円前後〜

そして音楽の最大のデメリットは、練習に「音」が発生すること
…「音楽」だからしょうがないですよね。

家族の理解以外にも、ご近所さんへの配慮が必要となるので、少し気を使う部分になってきます。

この2つのデメリットを攻略する方法が、少しだけあります!

 

①「楽器どうする問題」攻略法

ピアノを習わせたいんだけど、楽器って最初からないとダメ?

「楽器のこと」が、友人から一番多い質問です。

結論から言うと、「ダメ」ではありませんが「いずれは購入してください」です。
(ただし、教室の先生によって考え方が違うことがあります。)

楽器が家にないデメリットはもちろん「練習ができないこと」

上達には練習が必須。となれば、楽器は必須。

音楽の道を目指すわけではなく、「ただ、楽しくなんとなく弾けるようになっていったらいいな。」であれば、先生にその旨を伝え、
毎週レッスンで練習を重ねていくことでも多少弾けるようにはなります。

…ただし、「多少」です。

 

購入せずに毎日練習する方法も一応ありますが…

・楽器があるレンタルスタジオに行く(有料。1回2000円前後〜)

・学校で休み時間にピアノを借りる(学校が受け入れてくれれば)

少しハードルの高い攻略法しかありません。

だからって、長く続けるかわからない習い事に初期投資でうん十万というのは辛い!

ということで、

最初は3ヶ月〜半年程度お試しで習わせていただき、
子どもが「楽しい!続けたい!」という意思表示をした場合に購入を検討する

がベストかなと思います^^

 

その場合、最初は家で練習ができないので、教室の先生にその方針を伝えて理解を仰ぎましょう。
(ご理解いただけない場合は教室チェンジを検討してください!)

今回はピアノを例にあげましたが、
他の楽器の場合(ヴァイオリンなど)はレンタル楽器というものがあるので、それを使う方が若干費用が抑えられる場合もあります。

桜彩
桜彩
私は31歳からチェロを始めましたが、楽器はレンタルを2年し続け、「2年借りたらプラス1万のみで買い取れる」という制度を使いました!

ただし、弦楽器はお子さんの場合、スケール(大きさ)が成長とともに変わりますし、小さな楽器は比較的安価(それでも10万〜20万程度)なので、購入した方がいい場合もあります。
近所に習っていたお兄さんお姉さんがいたら、お下がりを譲っていただくのもいいですね。

ぴょん太郎
ぴょん太郎
僕は最近、ママと一緒にチェロを習い始めたけど、まだ楽器は先生のところに行って弾いているだけだよ〜。半年続いたら買ってくれるんだって!

弦楽器はピアノに比べて弦や弓などの消耗品も多く、1つ1つが高額なので、
実はピアノは【初期投資+調律費用】だけで長く続けられる、意外と安価な楽器なんですよ。

ぴょん太郎
ぴょん太郎
…でも結局、音楽ってお金かかるんだね。

桜彩
桜彩
…そうなんだよね。親に感謝ですヨ…。

 

②「騒音問題」攻略法

まず何よりも大事なのは、「ご近所との関係を普段から良好に保つこと」だと思います。

私はマンション住まいながらにピアノを13年間ガチで練習していたのですが
(しかもサイレント機能のないピアノ…)

ご近所さんが本当に理解のある方々ばかりで、かなりありがたかったです。

両親は、ご近所さんと顔を合わす度に「いつもうるさくしてすみません」と謝ってくれていました。

それでも、工夫…というか、自然にしていたことなのですが、
「これはきっとよかったんだろうな。」と思うことが1つ。

時間を決めて、練習をしていたこと。

分譲マンションであれば「楽器は9時から20時までの間のみ」というような管理会社による規定がある場合がほとんどですが、
その範囲の中でさらに「この時間帯に練習します!」という枠をある程度決めておきます。

私は毎日17時から30分〜1時間程度の練習をしていました。

そのうち近所で「さやちゃんのピアノが聞こえたら17時」と時報がわりにされていました。笑


何時に鳴るかわからない。
何時に終わるかわからない。

という音はとても長く感じ、強いストレスを感じます

この時間からこの時間くらいまで。

わかっている方が、ある程度ストレスは軽減されると思います。

それから、ピアノの音が一番よく聞こえるのは「上階」です。

なんとなく楽器が接している隣と階下を気にしがちですが、上階への配慮も忘れないようにしてください。

今は電子ピアノやサイレントピアノが一般的なので、ピアノの音に関しての配慮は昔よりしやすくなっているかもしれませんが、
サイレントを長く続けると演奏者にストレスがかかりますし、音を出して楽器の演奏することも1つの楽しみです。
ご近所に配慮しつつ、時々はサイレント機能を切っての演奏もできるといいですね。

桜彩
桜彩
「サイレントだからいいわ〜!」ってガンガン弾いていると、打鍵音(鍵盤をたたく音)が階下にしっかり響いています。防音マットを敷くなどして、騒音対策をしましょう!

また、高額にはなりますが、室内に置ける防音室等の対策もあるので、
最悪の場合にはそういった手段があることも頭に入れておいていただければと思います。

【電子ピアノでもいい?】

ものすごーーくよく聴かれる質問です!

私の答えは「できたらやめてほしい」です。

今は電子ピアノもかなり改良をされていて、一番高額なものだと「グランドピアノのタッチ(鍵盤の押し加減)を再現しています!」なんていうものもあります。

…でも正直、再現はできていません。

10万円前後の電子ピアノに比べたら40万円前後の電子ピアノはかなり本物のピアノに近いタッチにはなっていますが、
ある程度の演奏技術がある場合、長時間弾き続けると電子ピアノは手を痛める恐れがあります。
(私も持っていますが、電子は遊び弾き以外では弾きません)

電子ピアノは仕組み上、どうしてもタッチが軽い
そこが最大のデメリット。

電子ピアノ→アップライト→グランドピアノの順番にタッチは重くなり、重い方が鍵盤の戻りが速いので弾きやすいのです。

子どもは「軽い方が弾きやすい」ように感じますが、
息子に最初電子ピアノで教えていたら、軽すぎるために余分な音を出しがちになってしまって、余計弾きにくそうにしていました。

ただ、電子ピアノにもメリットはたくさんあります。

・安価(10万円を切るものもあります)
・音がおもしろい、自動演奏機能がある
(ピアノを習わなくなっても遊べる)
・調律や環境管理の必要がない
・移動させる際に業者を呼ばなくていい
(ピアノは専門業者を呼んで移動させなければいけません)

「ないよりはいい」で買う分には十分だと思いますが、10万円程度だとしても大きな出費ですので、それならばできるだけ普通のピアノを購入することをおすすめします。

もちろん、長く続けることを決めてからの買い替えでもOKです!

メリットデメリットを踏まえた上で、ご家庭の環境やお子さんのやる気に応じて、購入を検討してください^^

 

音楽を習うことのメリット

…先にデメリットをあげすぎて、ここにたどり着いていただけているか不安ですが。笑

 

音楽を習うことのメリットというと技術面(ピアノが弾ける〜とか)に目が行きがちですが、
それ以外に習得できること、実生活で役立つことが本当にたくさんあります!

 

先日、私が所属する合唱団の先生(中学時代の恩師)が

「音楽は情操教育で、情操教育は人生そのものをつくる」

というお話をされていて

「まさにそれや〜〜〜!」って心の中で拍手喝采でした。

 

…ちょっと熱くなってしまいました。…あ、ずっとか。

音楽を習うメリットはたくさんありますが、
ここでは特に「音楽通して身につく生きる力」厳選して4つ、ご紹介します^^

 

①「想いを伝える力」が身につく

 ゼミの演奏会前の写真。

「自分の想いを相手に伝える力」、いわゆる「表現力」です。

音楽の場合は「音」でそれを伝えます。
嬉しい気持ち、悲しい気持ち…。
「どんな想いを込めて弾くか」でその音質は全く変わります。

この「想いを音にして伝える力」を練習し続けていると、
「音」ではなく「言葉」で伝えることも得意になっていきます。

相手に想いを伝えることは、まさにコミュニケーションの第1歩。

生きる上で大切な力の基盤となっていきます。

 

②度胸がつく

音楽を習うと、大勢の前で演奏する機会が訪れます。

舞台の上で一人きりで演奏することを幼いうちから何度も経験していると、人前に立つことにさほど抵抗を感じなくなっていきます。

まさに「場数を踏む」というやつです。
毎回緊張はしますけどね〜!

社会に出ると、プレゼンをしたり、リーダー的な立場を任されて人前に立つ、という機会は多くの人に訪れますから、幼い頃から舞台に立つことに慣れておくことは大きなメリットになります。

 

③自己肯定感を持てる

これも舞台を踏んだ場合、ですが、

自分が努力した成果を発揮する場をもち、それを褒めてくれる人が現れることで自己肯定感をもつことができます。

特にソロ演奏の場合は自分一人の努力が顕著に現れるので、
「私すごい!私頑張った!」と思うことができます。

そして、音楽には「これが正解」がありません。

「私はこう表現したい」を形にしたものを褒めてもらえることは
「私の個性」を認めてもらえることになるので、より自己肯定感アップにつながると思います。

そのせいか、音楽を長く続けている周りの友人は個性が強いです。
(私を含め。笑)

 

④協調性をもてる(アンサンブルの場合のみ)

合唱や合奏のように誰かと一緒に音楽を楽しむ場合、

相手の音を聴き、動きを見て、呼吸を合わせる

ということが必須になります。

ソロの場合はいわゆる個人戦なので個性を炸裂させればいいのですが、
アンサンブルで同じことをすると、ハッキリと1人だけ音が浮きます。

「誰かと合わせる」ことは「私はこうしたい」を我慢する必要も出てきますが、
話し合ったり、いろいろ試して折り合いをつけて試行錯誤することで、最終的に素晴らしい演奏ができると

「みんなで何かをするっていいな!」

という、協調性をもつことの素晴らしさを知ることができます。

アンサブルの経験は、個性を認め合い、より高いものを作り上げる力を身につけることにつながるのです。

 

音楽を通して人生をゆたかに♡

…ということで、

今回は専門分野ということもあってちょっと熱めにお伝えしました。

…引い…てないかな?汗

 

「楽器が弾ける」というと、ちょっとカッコいいですよね。

でも、音楽の効果ってそれだけじゃなくて、
本当に本当にたーーーくさんあります!

クリアしなければいけない少し難関なデメリットもいくつかありますが、
ぜひたくさんの子どもたちに音楽を楽しんでもらえたらいいなと思います^^

 

「正解のない」世界だからこそ、教室や先生によってその方針は本当にさまざまです。

ぜひご家庭の教育方針や、お子さんの個性に合った場所を、納得いくまで探してみてください^^

 

↓教室選びに困った時のご参考になれば!↓

 

習い事記事は一旦ここでおしまいです!

最後までお付き合いくださりありがとうございました!

 

そのほか、ご質問、記事で取り合げて欲しい内容等ございましたら、
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ABOUT ME
桜彩
桜彩
子どもと女性のための進路アドバイザー。 小学2年生の息子・ぴょん太郎と共に、《親子が楽しい教育》を研究しています。 元小中学校教員。 自己分析と読書、エンタメも好きです。 スキあらばMr.Childrenを語ります。